NAGOYA Repositoryとは? bookmark
NAGOYA Repository(名古屋大学学術機関リポジトリ)は、学内研究者の皆さまの研究論文・学会発表資料・教材などを収集し、インターネットにより世界へ向けて発信する仕組みです。

研究成果を収集し無償で公開していくことは、今後の大学にとって、社会に対する説明責任を果たし、社会貢献していくためにも必須の仕組みといわれています。また研究者にとっても、研究成果の可視性が高まるなど、多くのメリットがあります。
NAGOYA Repositoryに登録していただいた研究成果は、名古屋大学として責任を持って保存し、次世代へ継承していきます。
研究者にとっての意義 bookmark
NAGOYA Repositoryに登録していただくと次のメリットがあります。
研究成果のVisibility(可視性)の向上 bookmark
研究情報へのアクセスが改善されるため、より多くの人に研究成果が読まれると言われています。物理学分野の例ですが、誰でもアクセスできる論文は、そうでない論文に比べ、最大5.6倍引用されたという報告もあります(注)。
デジタルファイルの永続的保存ができる bookmark
ハンドル・システムを採用しており、論文のURLは今後サーバの入れ替え等があっても変わることがありません。

(注)Brody, Tim et al. The effect of open access on citation impact. Presented at: National Policies on Open Access (OA) Provision for University Research Output: an International meeting, Southampton, 19 February 2004. (online), available from <http://opcit.eprints.org/feb19oa/brody-impact.pdf>, (accessed 2006-01-19).
大学にとっての意義 bookmark
NAGOYA Repositoryを推進することは、名古屋大学にとって次の効果があります。
- 名古屋大学に所属する研究者の成果の可視性が高まることにより、名古屋大学をアピールすることになります。
- 大学の教育・研究成果を積極的に発信し、社会に還元することで社会貢献ができます。また国立大学法人としての説明責任を果たすことにもなります。
- 大学の電子化された知的生産物を、大学として責任を持って永続的に保存し、次世代に継承していくことができます。
学術機関リポジトリをめぐる動き bookmark
インターネット上の学術的なリポジトリ(貯蔵所)は、もともと物理学など分野ごとに作成されてきました。それが現在、急速に世界の研究機関で構築が進んでいます。
そうした動きに対し、海外では商業出版社を含めた多くの出版社・学会等が、何らかのかたち(多くは著者最終稿)で、研究者による機関リポジトリへの自主保管を認めるようになっています。
今後、日本でも、同じ状況が生まれるよう進めていく必要があります。

図は、RoMEOプロジェクトによる海外の学術雑誌の方針調査より。
世界各地で構築されつつある学術機関リポジトリですが、それらを統合する仕組みがあります。OAI-PMH(The Open Archives Initiative Protocol for Metadata Harvesting)というインターネット上の規格により、メタデータ(データについてのデータ、論文でいえば論題や掲載紙、抄録などの情報)を自動的にやりとりすることができ、それに対応する検索システムが続々と登場しています。
OAIster(WorldCat) JAIRO
PORTA 国立国会図書館デジタルアーカイブ
CiNii(論文系のみ)
VTLS Visualizer, NDLTD(博論のみ)
登録いただいたデータは、検索エンジンの代表格Googleでも検索できるようになります。
オープン・アクセス化の動き bookmark
学術研究活動の成果は主として学術論文として発表され、学術情報流通サイクルは学術雑誌によって支えられてきました。
ところが近年、学術雑誌の販売部数の減少と価格上昇という悪循環の中で、雑誌の危機(シリアルズ・クライシス)と呼ばれる状況がでてきました。
この状況に対して、英国や米国では議会の委員会で、科学技術情報や国の機関による助成金の研究成果を無料で公開するよう、<オープン・アクセス化>を勧告してきています。また、大手商業出版社による学術雑誌流通の寡占化に対抗して、研究者自身に学術情報流通の主導権を取り戻そうという活動組織、SPARC(Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition)も、オープン・アクセスを強力に推進しており、オープン・アクセスの動きは、欧米を中心として急速に広がっています。(Open Access Japan)
この学術情報をめぐる動きは、研究者の研究活動による成果は特定出版社の営利のためのものではなく、人類の共有財産であるという考え方によるものであり、名古屋大学としても学術機関リポジトリを構築することを通じて、オープン・アクセス運動に寄与していくことができると考えられます。